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市政報告2021年 冬号

令和4年度(2022年度)
京都市予算編成に対する要望書

はじめに
令和 4 年度(2022 年度)予算要望書を作成するにあたり、検討のベースとなる令和 2年度(2020 年度)決算を振り返る。
まずこの 1 年間の取組については、次の 3 つが挙げられる。
1 つめは、第 2 期京都市基本計画「はばたけ未来へ! 京プラン」の最終年度にあたり、実施計画・第 2 ステージに掲げる全 307 事業の総仕上げに取り組み、「くらしに安全、豊かさ実感、未来に責任」のまちづくりを推進したことである。

2 つめは、新型コロナウイルスが市民生活や経済活動に大きな影響を及ぼす中、感染防止対策や市民生活及び京都経済の下支え・支援などに懸命に取り組んだことである。

そして 3 つめは、コロナ禍が引き金となり、本市が深刻な財政危機に陥っていることが表明され、その危機を乗り切るため、令和 3 年度(2021 年度)~令和 5 年度(2023 年度)を集中改革期間とし、市民をはじめ外部有識者や市会の議論を踏まえ、行財政改革計画の策定に向け取組を推進したことである。
一方、決算に目を向けると、コロナ禍の市民・事業者の支援と感染拡大防止のための国の交付金で総額が 1 兆円を超えるかつてない財政規模となった。また、消費税率引上げの影響で府税交付金は対前年度比 80 億円増となったものの、法人市民税や宿泊税などの減少で市税収入が 96 億円減、地方交付税等が 71 億円減、特別の財源対策で 169 億円計上したことなどから、特別の財源対策を含めない場合は 172 億円の赤字、特別の財源対策を含めた場合でもなお 3 億円の赤字となる極めて厳しいものとなった。
今後については、厳しい国家財政、年々増大する社会福祉関係経費、未だ収束が見通せず、市民生活・京都経済に深刻な打撃を与えている新型コロナウイルスへの対応、更に公債償還基金の計画外の取り崩し等でかつてない危機に陥っている本市財政の現状を踏まえると、大変厳しい財政運営を見込まざるを得ない。
令和 4 年度(2022 年度)は、持続可能かつ安定した財政運営に向け、令和 3 年 8 月策定の「行財政改革計画」に基づき本格的に行財政改革をスタートさせる大変重要な年である。
このたびの改革を進めるにあたっては、まず何よりも市民のご理解とご協力が不可欠である。今後市民に一定の負担をお願いする場面が出てくることが予想されるが、その際は市民に対して説明責任を尽くすべきである。
一方、改革を進める職員一人ひとりが危機感を持ち、組織を挙げてこの難局を乗り切る覚悟が必要である。また、市民に負担をお願いするばかりでなく、自らもコスト意識を持ち、最小の経費で最大の効果を上げる取組に徹するとともに、あらゆる成長戦略の推進にも取り組み、出来るだけ早期に財政健全化を実現するよう、門川市長を先頭に総力を結集して取り組むことを強く求める。
また、前回の行財政改革のように、今回目標未達成は決して許されるものではない。
そこで、外部の視点も導入して毎年度の進捗状況を厳しく点検・評価し、目標必達に向け行財政改革を着実に進めることも併せて求める。
民主・市民フォーラム京都市会議員団は、令和 4 年度(2022 年度)予算要望において、本市がコロナ禍と財政危機の 2 つの危機に直面している極めて厳しい状況下にあることに鑑み、要望件数を出来る限り絞り込み、重点要望 13 項目、要望 25 項目の合計 38項目を提出する。
結びに、市民のご意見・ご要望を踏まえて作成した予算要望書であることを最大限尊重し、予算編成に反映して取り組まれることを強く求める。

重点項目

1 「2050 年二酸化炭素排出量正味ゼロ」の達成に向けた地球温暖化対策の推進
2021 年 4 月に「地球温暖化対策条例」を大幅に改正するとともに、2030 年度までの「地球温暖化対策計画<2021-2030>」を新たに策定した。「2050 年二酸化炭素排出量正味ゼロ」を達成し脱炭素社会を実現するため、下記の取組を強力に推進すること。
①各年度の温室効果ガス削減状況を市民・事業者にタイムリーに発表できるよう工夫し盛り上げをはかるとともに、実績を分析・評価し今後の取組に活かすこと。
②高効率家電や省エネ性能の高い住宅における地球温暖化対策の効果とともに経済的メリットをわかりやすく伝え、市民の脱炭素型ライフスタイルへの転換を促進すること。
③環境に配慮した経済活動が企業価値の向上につながる事例等を分かりやすく啓発し、企業に脱炭素型ビジネスへの転換を促進すること。
④市民・事業者の再エネ電気への切り替え促進に向け、わかりやすい情報発信とインセンティブが働く仕組みづくりを行うこと。

2 ごみ減量の更なる推進
本市は、市民のご協力で「新・ごみ半減プラン」の 2020 年度・39 万トンの目標を達成することができた。2021 年度より新たな 10 年計画「京・資源めぐるプラン」のもとで 2030 年度・37 万トンの目標達成に向けて取り組んでいる。
ついては、下記の施策にしっかりと取り組むこと。
①将来予定されている北部クリーンセンター大規模改修時に 39 万トン以下でなければ、ごみ処理が滞り大変な事態となる。リバウンドを引き起こさず、更なる減量が進むよう引き続きプラスチックごみ対策や食品ロス削減などあらゆる施策を動員して取り組むこと。
②世界的な問題となっているプラスチックごみの削減については、すべての使用済みプラスチックの分別回収の本格実施に向け、2021 年度実施の社会実験結果を踏まえ、市民への分かりやすい広報・啓発とともに、全市的な分別回収体制を整備すること。また、国に分別回収の環境整備を強く要望すること。

3 行財政改革の推進
行財政改革を推進するにあたり、下記の点を踏まえて着実に取り組むこと。
①本市もコロナ・財政危機に直面し厳しい状況ではあるが、コロナ禍で生活・事業の危機にある市民・事業者へは特に配慮し、SDGs の理念のもと弱者切り捨てにつながらないようにすること。
②市民サービスなど支出削減に偏らず、教育・福祉には十分配慮し、歳入歳出のバランスの取れた行財政改革を推進すること。
③外部の視点を導入して定期的に進捗状況を点検・評価し、財政健全化を着実に推進するしくみを構築すること。
④本市の魅力を高める定住者増加の取組や文化を基軸としたまちづくりなど支出削減と並行して成長戦略に積極的に取り組み、早期に成果を出すこと。
⑤補助金や委託費について聖域を設けず徹底的な見直しを行うこと。
⑥市民向けに公共施設のコスト表示を順次実施する一方、職員向けに日々の仕事の中でコスト意識を喚起する取組を実施すること。
⑦地方交付税の基準財政需要額の算定根拠を明らかにするよう国に強く要望すること。

4 自然災害に備えた避難体制の構築
頻発する自然災害に備え、下記の取組を推進すること。
①避難行動要支援者の個別避難計画の作成・活用とともに、「マイ・タイムライン」の普及・活用で災害時の実態に沿った多様な避難行動を地域で積極的に推進すること。
②災害時に本市の備蓄だけでは十分とは言えず、防災訓練に備蓄の訓練を採り入れるなど市民備蓄を一層推進すること。
③宿泊施設の空室を避難所として活用する取組の有効性に鑑み、新型コロナウイルス終息後も実施すること。
④浸水・土砂災害など周辺環境の安全性を考慮し、避難所の指定について再点検を行うこと。
また、ハザードマップの更なる活用を進めるとともに、各避難所の安全性について周知すること。
⑤避難所としての使いやすさも考慮し、学校トイレの洋式化を早期に実現すること。

5 京都市立芸大等の移転整備と京都駅東部・東南部エリアのまちづくり
①京都市立芸大等の移転整備については、移転整備後を見据えたプロジェクト組織を新たに立ち上げて万全の準備体制をつくり、文化を基軸としたまちづくりを推進すること。
また、大変厳しい財政状況を踏まえ、工期延長や追加工事が生じないよう取り組むこと。
②京都駅東部・東南部エリアのまちづくりについては、地域との共生を前提に、そこに集積する大学等教育施設・企業・文化芸術施設が相乗効果を発揮できるよう取り組むこと。

6 事業者支援の継続・充実
本市においては、国・府の支援が及ばない事業者に対してもよりきめ細やかな支援を行ってきた。新型コロナウイルスの悪影響が長期化する中、これまでの事業の検証とともに更なる支援に努めること。

7 市民の安心・安全に向けた新型コロナウイルス感染症対策
コロナ禍の終息には今なお時間を要する。とくに下記の点に留意し、引き続き市民の安心・安全に向け注力すること。
①自宅療養を余儀なくされた市民は不安に晒されている。京都府と連携し、入院受入体制の拡充に努めるとともに、自宅療養中でも診察・治療が受けられる体制を整備すること。
また、軽症者・無症状者が、原則宿泊療養施設に移行できるよう受入体制の拡充をはかること。
②ワクチン接種については、効果の持続期間や変異株の出現など不安要素があることから、3 回目の接種方針が決定されるなど今後も予断を許さない。そこで、これまでの取組を総括し、関係者の協力のもと円滑で迅速な接種体制を構築すること。
③治癒後も、息苦しさ、倦怠感、味覚・嗅覚障害など後遺症に悩む人々が相当数存在すると言われている。そうした人々に寄り添うため、「コロナ後遺症外来」を本市が率先垂範する意味で市立病院に開設すること。
④感染症の基礎知識、症状、感染後の取扱い、ワクチン接種などについて、市民が分かりやすい総合サイトを設置すること。
また、回復された方からアンケートを取り、今後の取組に活かすこと。

8 子育て支援施策の充実による若い世代に選ばれる都市づくり
成長戦略の目標を達成していくためには、子育て世代に選ばれる都市づくりを進めていくことが欠かせない。子育て世代に選ばれるためには、具体的な政策メニュー以上に、子育てしやすい街というイメージをいかに持たれるかが重要である。行財政改革の中で、財政難から子育て支援施策が縮小されるとテレビ等で報道されるような改革は子育て世帯の流出を招きかねず、財政再建にも逆行する懸念がある。よって、子育て支援施策については極めて慎重な検討を行うこと。
また、成長戦略につながる子育て支援施策の充実については、保育を利用する世帯だけでなく、小学生のいる世帯、中学生のいる世帯など、それぞれの世帯にとって魅力的なものとなるよう、バランスのとれた施策の設計を行うこと。

9 行財政改革と保育環境の確保
行財政改革による保育料や保育士の処遇については、子育て環境のイメージに決定的な影響を与えたり、人材確保の観点から非常に重要であり、極めて慎重に検討すること。

10 学校・幼稚園での感染防止と学習保障の取組
①学校医や小児科の専門医と連携し、学校でのコロナ対策の検討経過やコロナ感染の傾向の分析、家庭での注意点などをわかりやすく児童生徒や家庭に伝えて、根拠が不確かな情報によって不安が拡散されないようにすること。
②学級閉鎖時などにタブレット等を使って自宅学習を行う場合は、家庭のそれぞれの多様な事情に配慮しながら、ハード面だけでなくソフト面でもきめ細かな対応をとること。
③感染拡大期には、登校を不安に感じる児童生徒や保護者もいる。欠席扱いにならないことや、タブレットを使った自宅学習を選択できることをしっかり周知すること。

11 成長戦略と都市計画
成長戦略の目標達成のためには、市内に住まいを確保することが欠かせない。都市計画マスタープランや住宅マスタープランでも、人口増につながる取組が盛り込まれている。本市に住む魅力を向上させるため、以下の取組を行うこと。
①他の自治体との境界地域において、制度の違いから市域外に高層住宅が建つといった事象が起こっている。建物の高さに差異が生じる課題に対応すること。
②密集した市街地では、路地奥などでなかなか再建築が進まず、空き家が放置されることも多い。防災力を向上させる中で、路地を構成する京町家の建て替えやリノベーションを促進し、まちなかに住みやすい環境をつくること。
③若年・子育て層の人口流出は本市の喫緊の課題である。都市計画マスタープランの見直しに止まらず、一部地域における規制緩和など、若年・子育て層の求める住宅の供給に向け、具体的な施策を精力的に研究・実施すること。

12 市バス・地下鉄事業の経営改善の取組
地下鉄が経営健全化団体に陥る等、本市の公営交通は課題が山積している。
以下の点を踏まえ、安定的な経営に向けた取組を行うこと。
①一般会計の財政運営も厳しさを増す中、一時的に市中からの借入を活用する等、安易な一般会計からの繰り入れに頼ることなく経営すること。
②赤字系統の黒字化・営業係数の改善を進めるため、これまで以上にダイヤの柔軟な見直しを行うこと。
また、民間事業者との連携をより強化し、市民の足を守るという共通理念のもと、運行の効率化を進めること。
③テレワークの推進等による定期利用者の減少が大きな課題となっている。一部の民間交通事業者では、定期券の付加価値を生むべく、月額制サブスクリプション型サービスの実証実験が始まっている。新たな利用者の獲得に向け、先進事例を研究・実施すること。
④「地下鉄・バス一日券」にシェアサイクルの利用券を付加するなど、観光振興に寄与する新たなサービスを検討すること。
⑤利用者の増加に向け、全市を挙げて地下鉄沿線の賑わい創出に取り組むこと。

 

13 命を守る上下水道事業の経営改善の取組
①全市的な財政危機意識を共有し、市民の共感が得られるよう、広報等の事業を進めること。
②管理システムや事務においてはデジタル化の取組が着実に浸透しているが、現場作業員や顧客対応のデジタル化についても鋭意進めていくこと。
③民間活力の導入が進められているが、経営手法においても民間企業の好事例を積極的に採り入れること。
④上下水道局では、古くから所有している土地や里道には樹木やゴミが放置されている箇所がある。地域や隣接土地所有者との話し合いを進め、土地や里道の取扱いを検討すること。

要望項目
1 地球温暖化対策・ごみ減量・生物多様性における分かりやすい取組の推進
地球温暖化対策・ごみ減量・生物多様性の三事業は、互いに関連し重なり合っている。よって、施策の推進にあたっては、それぞれの取組を整理の上、市民に分かりやすく伝え、協力を得ること。

2 柔軟な人員配置と風通しの良い職場風土の醸成
①常に職場・職員の業務量を注視しつつ柔軟な人員配置により職員数を適正化し、円滑に業務を遂行すること。
特にコロナ禍で負担が急増した保健師、これまでから担当件数が過多であるとされてきたケースワーカー等についてはしっかりと体制を確保すること。
②行財政改革を達成しながら、市民サービスの更なる向上を図るためには、市役所全体の組織力の向上が不可欠である。個々の職員のスキルアップにとどまらず、組織全体の力を高めるため、職員の多くの知見を集めた政策決定や、風通しがよくチーム力を発揮できる組織をつくるために、幹部職員の間で会
議において全員が自由に意見を言い合えるような会議設計を行うことなど、具体的な組織開発の取組を実施すること。

3 雨に強いまちづくりの今後の展開
年々激しさを増す大雨・台風に対し、関係部局が連携した対策は成果を上げてきた。更に政策効果を高めるため、今後は国や府を巻き込んだ総合的な対策を強力に進めること。

4 公有地の有効活用
①東部クリーンセンターの跡地活用については、殆ど何の進展も見られないが、向かい側の近隣エリアではマンション計画が着々と進んでいる。地域住民の意見を踏まえつつ、財政健全化のみならず、地下鉄増客や地域発展に大きく貢献できる活用策を検討し、早期に事業化すること。
②学校跡地などの施設については、本格的な活用策が実施されない間、地域における活用のみならず、例えば、文化芸術分野で有効活用するなど柔軟に運用すること。

5 府市協調の一層の推進
府市協調の推進が二重行政の打破はもとより、府民・市民サービスの向上と効率的・効果的な行政運営を実現し、これまでも数多くの成果につながっている。
今後とも京都府としっかりと連携し、コロナ禍における感染症対策・京都経済の回復、中央卸売市場第一市場の再整備などで府市協調の取組を一層推進すること。

6 大学と協調した学生支援
次代を担う大学生(留学生を含む)は、本市の今後の成長戦略の推進にとって大変重要な存在である。コロナ禍にある大学生のニーズをしっかりと把握し、学生生活が充実するよう大学と協調して推進すること。

7 市民参加と協働による行財政改革
行財政改革の成否は市民の協力にかかっている。これまで様々な事業で市役所と協働していた市民や団体とともに、具体的な改革の取組を議論し、改革の過程における協働をより徹底すること。
また、改革の進捗状況については、多くの市民が参加できる形で点検・評価を行うこと。

8 デジタル化および自治体システムの標準化・共通化
①行政手続のオンライン化に向けた調査も踏まえ、コロナ禍による非接触のニーズの高まり、市民サービス向上や財政健全化の観点から、本市のデジタル化を全庁挙げて早急に推進すること。
②本市の危機的な財政事情に鑑み、国の進める自治体システムの標準化・共通化への対応については、これまで莫大な投資を行ってきた大型汎用コンピュータ事業の成果を最大限活用して進めること。

9 文化芸術の振興
コロナ禍の難しい環境下にあるものの、文化庁の移転整備や文化を基軸としたまちづくりが推進されていることを踏まえ、文化芸術の振興に向け、以下の点に取り組むこと。
①コロナ禍で中止・延期や規模縮小を余儀なくされるなど文化芸術活動にとって大変厳しい状況が続いている。今後とも文化芸術関係者・団体に対し、その声を受け止めつつ幅広い支援を継続的かつ積極的に実施すること。
②京都市美術館における所蔵作品のデジタル化・ウェブ公開を加速させ、コロナ禍でも多くの方々に所蔵作品を楽しめる環境を整備すること。また、広いスペースを占める中央ホールの有効活用策を検討すること。

10 市民スポーツの振興
コロナ禍の厳しい環境にあって、市民の心身ともに健康で充実した暮らしに「スポーツ」がますます必要とされている。そこで、以下の点を踏まえ、市民スポーツの振興に取り組むこと。
①本市をはじめコロナ禍における国内外の市民スポーツ振興の実態を調査し、好事例を市民に広報するとともに、その成果を今後の市民スポーツ振興に役立てること。
②コロナ禍で 1 年延期となった「ワールドマスターズゲームズ 2021 関西」が2022 年 5 月に予定されている。国内外から数万人の参加が見込まれる大規模なスポーツイベントであることから、新型コロナウイルス感染防止に対する万全の体制整備や財政負担の観点で関係団体と協議し、開催の是非も含め早
急に結論を出すこと。

11 市民生活を支える取組の推進
市民生活を支える取組は市政の基本であり、大変重要である。ついては、以下の取組を推進すること。
①市民しんぶんは市民にとって市政情報を手軽に得られる大変重要な媒体である。本市がコロナ禍と財政難の 2 つの危機に直面し、市民への説明責任が求められている中、その役割はますます重要になっていることから、配布率100%に向け更に工夫すること。
また、昨今の情報通信技術の発達を踏まえ、今後の市民しんぶんのあり方について検討すること。
②市政協力委員制度は昭和 28 年の発足から約 70 年が経過している。この間、高齢化や共働き世帯の増加等社会構造が大きく変化していることから、代表者会議等の議論と並行して市政協力委員へのアンケートを実施し、今後のあり方について検討すること。
③コロナ禍により自治会・町内会の行事等が中止になるなど、地域コミュニティの活動が厳しい状況におかれている。そうした中でも創意工夫して活発に活動する自治会・町内会の事例を紹介するなど活動支援を行うこと。
また、行政から自治会・町内会や各種団体に依頼する業務の見直しなど負担軽減も検討・実施すること。

12 共生社会と真のワーク・ライフ・バランスの推進
①コロナ禍により外国人居住者、医療・介護従事者、感染者およびその家族、学校・勤務先関係者へのあらゆる差別・偏見など人権侵害が起こらないよう、多文化共生・人権尊重のまちづくりを推進すること。
②コロナ禍において普及した「テレワーク」は、本市が進める真のワーク・ライフ・バランスにとって有効な手段の 1 つである。そこで、本市が率先垂範する一方、市内のテレワークの実態を調査して課題を整理し、今後の普及促進に活かすこと。

13 医療・福祉・介護現場への支援
長引くコロナ禍にあって、感染リスクと向き合いながら、昼夜を分かたずご尽力いただいている方々を支援するため、以下の取組を行うこと。
①これまでも医療機関に対して本市独自に「支え合い基金」を活用した支援を実施してきたが、今後も状況に応じた支援を継続すること。
②感染者が発生した福祉事業所は休所を余儀なくされる。これまでの感染拡大防止の取組への支援とともに、「支えあい基金」も活用しながら休所施設への支援にも取り組むこと。

14 児童虐待への対応強化
コロナの影響で児童虐待が増加している。虐待や貧困の連鎖を断ち切るためには、社会全体の応援が必要であることから、以下の取組を進めること。
①コロナ禍での親と子のストレス緩和と向き合うための適切な情報提供を拡充すること。
②虐待を行った保護者に対する支援プログラムを更に充実すること。

15 学校統合の推進
小規模となった学校を統合することは、長期的な視点から子どもたちの教育環境を向上させるために必要である。しかしながら、関係する学校や地域での合意形成が進まず、統合が進んでいないところもある。そこで、地域任せにするのではなく、教育委員会が積極的に仲立ちし、地域の合意形成が進むよう支援すること。

16 公共交通の利用回復とモビリティ・マネジメントの推進
コロナ禍は公共交通から市民を遠ざける悪影響を及ぼした。安全性対策を広報する等市民の足である公共交通を守るため、多くの方々に利用いただけるよう取り組むこと。地域住民により進められてきたモビリティ・マネジメント活動は外出自粛要請等により困難を極めている。地域と交通事業者の間に立ち、これまでの取組が水泡に帰さないよう注力すること。

17 空き家の活用と新規課税のあり方
空き家の活用は成長戦略にとっても重要である。非居住住宅に対する新規の課税が検討されているが、単なる市民に対する課税強化にならないよう、空き家の活用を促進する規制改革なども併せて行い、所有者にとって利活用の選択肢が増えるような制度を設計すること。

18 市営住宅の再生
市営住宅の老朽化が進み、その再生を願う住民の声は日増しに大きくなっている。そこで、市営住宅の敷地の一部を民間に売却するなどで財源を生み出し、住民や時代のニーズを踏まえた市営住宅の再生に早期に取り組むこと。

19 すべての世代にとって心地よい公園環境づくり
公園は市民生活にとって健康増進はもとより、子ども・子育て世代・高齢者の居場所づくり、地域活性化の拠点として重要な施設である。公民連携による利活用にあたっては、企業だけでなく、市民や地域の小規模な事業者が幅広くチャレンジできる公園利活用とすること。

20 土木事務所とみどり管理事務所の統合
2023 年度、みどり管理事務所が土木事務所に統合されることになっている。単なる組織の合併でなく、統合のメリットが最大限発揮されることが重要である。そこで、日常の維持補修の迅速化や自然災害への対応の強化、可能な業務の委託化などを推進すること。

21 新たな観光振興策
①しばらくはインバウンドが見込めない中、国内観光客が抱く、オーバーツーリズム等の京都観光の負のイメージを払拭することが課題である。老若男女問わず、改めて京都観光の素晴らしさを伝えること。また、コロナ禍以前の観光課題の解決に向け、観光客の受入れ体制を整える
こと。
②閑散期対策、インバウンドの呼び込み、富裕層の誘客など、本市の観光振興は変遷を遂げてきた。これまでの取組について、継続の要不要をゼロベースで見直し、限られた予算内で時宜を得た観光振興策を実施すること。

22 商店街の活性化支援
コロナ禍による外出自粛の要請により、身近な商店での買い物に関心が集まっている。京都府の商店街創生事業とも連携し、意欲ある商店街事業者との意見交換を通じて継続性の見込める支援策を実施すること。

23 新たな民間活力の創出
行財政改革を推進する上で事業者に対する補助金等も見直さざるを得ない。特に継続的に支出される補助金等はゼロベースで適切性を判断すること。一方、市内に新たな民間活力を生むスタートアップやベンチャー支援に対する補助金等については、短期間の支出であることから、効果の検証を加えながら積極的に実施するこ
と。
また、国際的な認知度をもつ「京都」を社名に冠したいという企業に対し、積極的に働きかけ、企業誘致に努めること。

24 消防・救急体制の維持・充実
新型コロナウイルス感染者の急増に伴い、これまでにも増して救急体制に注目が集まっている。消防職員数の削減が行われても、命を守る消防・救急体制は決して後退しないよう取り組み、市民に対してもしっかりと広報すること。
併せて、#7119(救急安心センターきょうと)の認知度の更なる向上のため、創意工夫して取り組むこと。

25 消防団活動の持続支援
消防団活動が変遷する中、器具庫の改修等に向けた積み立てを行うことがより難しくなっている。改修補助の予算を増額することは難しくとも、補助率を高めるなど消防団活動を支援すること。
また、コロナ禍で訓練等が休止になる中でも消防団員の士気が低下しないよう取り組むこと。

まずは民間活力の導入について質問しました。

上下水道の使用量収入は右肩下がりであり、とくに令和2年度には新型コロナウイルス感染症の影響により、事業者の使用量が激減したため、大幅に予想を下回りました。

厳しい経営環境を改善するためには事業の効率化が求められており、中期経営プランには、民間活力の導入が柱の一つとして掲げられています。令和2年度だけでも、松ヶ崎浄水場の運転管理業務や、伏見水環境保全センターの保守点検業務、きた上下水道管路管理センター西部支所の管路維持管理業務等の委託化が行われました。

水道事業の根幹に関わる業務は引き続き直営で実施しながら、「民間で出来ることは民間で」との考えから、民間移管が進められ、一定の経費削減効果が生まれています。

他方で、宮城県で導入されているコンセッション方式についての考え方を聞きました。上下水道局としては、①導入しても運営事業者へのモニタリングを適切に実施する必要があること、②災害時の官民の役割分担を明確にして、危機管理体制を維持する必要があること、等の課題があることから、調査研究は行っているものの、現時点ではコンセッション方式を導入する考えはないとのことでした。

また、民間事業者への委託についても、災害時の対応については注意が必要であり、その点も確認しました。

ライフラインである水道を維持するため、業務の効率化を進めながら、公営企業としての責任を果たす運営を継続することを求めました。

 

次に、広報と市民理解について質問しました。

上下水道局の経営状況も厳しく、また全市的な財政危機が伝えられるなかでは、市民の皆さんの事業を見る目が厳しくなっています。近年、上下水道局では老朽化した水道管の更新に力を入れていますが、ややもすれば、無駄な工事を行っているのではないか、と疑われることになってしまうのです。

先日、和歌山市で水道橋が崩落し、現在も断水が続いていると報じられています。断水が継続すれば、市民の生活、いのちが脅かされることになり、あらためて老朽施設を検査・更新すること重要性が再認識されることになっています。

先ほどのコンセッション方式の導入と併せて、水道の民営化が議論されて久しいですが、あらためてライフラインを守るという、極めて重い公的な責任を担う水道事業については、公営でやるべきではないかと思っています。民間活力の導入や、民間視点の経営を行い、業務の効率化は進めていくべきですが、民間事業者が利益を追求して経営すれば、①料金②老朽施設の更新、と少なくとも2点において重大な課題が生まれるように感じます。

水道事業について、より市民理解を得るために適切な広報発信が求められます。

他方で、全市的な財政危機の折、従来通りの広報を続けてしまえば、市民からは「のんき」に受け取られてしまうのではないかと危惧しています。

もちろん、市民に伝えるべき情報はありますので、すべて止めろというわけではありませんが、広報の在り方については注意と工夫が求められます。

例えば、これまでから水需要の喚起が行われてきましたが、使用する広報媒体や、広報主体を考えなければ、効果を得ることは難しいように思います。水道水を売っている上下水道局から「水道水を使ってください」といわれても、自身のライフスタイルを変えようと思う方は少ないのではないでしょうか。賛否があり、京都市においても物議を醸したことがありますので、運用は慎重に行わなければなりませんが、水道水の需要喚起にはインフルエンサーマーケティングの手法が有効ではないかと考えます。理論的に水道水の良さを伝えるのではなく、多くの市民に影響力をもつ人物(インフルエンサー)で、かつ普段から飲料などとして水道水を活用している方から発信することで、水道水についての考え方が変わるきっかけになるのではないでしょうか。水道水は飲むものではない、とある種の誤解から決めつけている方も多いように思います。何を、どうやって、伝えるかだけでなく、誰から伝えるか、を検討することで効果的な広報が実施出来るよう、水道局のみならず、求めていきます。

 

次に、細かなことですが、上下水道局が持っている土地について質問しました。

これまで、水道局だけでなく、京都市が所有する未利用地は売却などにより活用が進められてきました。しかしながら、山間部であったり狭小であったりと利活用が難しい上下水道局所有の土地において、樹木がのび放題になっている、ゴミが放置されているなどの問題があると、近隣の方からの相談を受ける機会が度々あるのです。

利活用の難しい土地は、一定の価格で売却することが難しいため、土地を処分すると各種手続きなどにコストがかかり、かえって赤字を生むことになりかねません。

しかしながら、たとえ赤字となっても、土地を放置することの将来的なリスクや管理コストと天秤にかけて、積極的に近隣住民や地域との話し合いのなかで、手放していかなければならないと考えます。場所によりケースバイケースになりますので、各所における細やかな対応を求めました。

 

その他、上下水道局所有の車両のリース契約について、効果や効率性を確認し、約30分の質問を終えました。

新型コロナウイルス感染症の影響を最も大きく受け、深刻な経営状況に陥っている交通局に対し、多岐にわたり質問しました。

 

まずは、いかに乗降客数を増やすかという観点です。

定期券を利用するお客さんは、交通事業の根幹であり、お店でいうところの「常連さん」です。観光客の回復や、定期券利用者ほどではないものの利用頻度が高い向けのサービス(令和5年からポイント制度がスタート)も大切ですが、交通事業者としては定期券利用者の確保・増加は欠かせません。

しかしながら、コロナ禍を契機としてテレワークが導入されるなか、今後どの程度定着するかは未知数ではあるものの、定期購入者の減少に結びつくことは避けられず、交通事業者としては頭を悩まされているのが現状です。

その中で、これまでから定期利用客の減少を課題としてきた関東の私鉄・東急では、定期券利用に付加価値を持たせるサブスクリプション型サービスの実証実験が始まっています。ただ単に移動する、通勤するのではなく、他のサービスが利用できることにより、利便性が向上する、または私生活が豊かになることで、定期券利用者を回帰、増加させることが狙いです。ホテルや飲食店など、駅周辺のグループ会社が経営する施設との提携サービスが多いため、そのまま市バス・地下鉄で導入できるものではありませんが、定期券に付加価値を持たせるという視点から、駅ナカや駅近の施設と協力したサービスを検討することは重要だと考えます。

サブスクリプション、いわゆるサブスクは近年ビジネスモデルとして様々な業種で注目されていますが、「一定期間、定額で利用できる」というのが基本であり、その意味で定期券や一日市バス・地下鉄乗り放題券などもサブスク型サービスですから、交通とサブスク型サービスは非常に相性がいいことは既に証明されています。交通✕サブスクは世界で研究されているテーマでもありまから、これからも新たなサービスの提案を続けていきます。

また、根本的に定期券の利用者を増やすためには、沿線に居住者や企業が増えなければなりません。地下鉄沿線、とくに東西線沿線の発展に向け、都市計画局や産業観光局など全市的に歩みを進められるよう、交通局が主体性をもって取り組むよう強く求めました。

 

また、定期券利用者が重要であるとはいえ、観光客の利用増も経営改善には必要です。「一見さん」も「常連さん」もどちらも気持ちよく利用できなければなりません。

経営健全化の取組みの中で、観光客に人気の高い、一日券等の値段が改定されることになります。もちろん、誰しも値段が安い方が嬉しいのですが、観光客にとっては数百円の値上がりが致命的に利用離れになるということはないでしょう。毎日のように市バス・地下鉄を利用するわけでない観光客にとって重要なのは、多少のコストの差よりも、いかに便利に効率的に京都観光を楽しめるかというところではないでしょうか。一定の料金改定はやむを得ないものの、観光客が公共交通を使って快適に京都観光が出来るよう、サービスの研究を更に行っていくこと、具体的には、例えばシェアサイクルの利用券をプラスするなどについて求めました。

 

令和2年度の決算では、市バスが48億円、地下鉄が54億円という、今までの状況をすべて吹き飛ばすような途方もない経営悪化が見られます。

近く3回目が実施される経営ビジョン検討委員会においては、現況に鑑み、運賃の値上げを行わなければ短期もしくは中期的に倒産に陥る危険性が高いとされています。

一議員として、また会派として、「市民のあし」である市バス・地下鉄の運賃値上げに対しては、極めて慎重であるというのが第一です。まずは経費削減など、経営努力を突き詰め、運賃改定は最終手段であるべきです。

他方で切に感じるのは、少なくともこれまで行われてきた経営努力について、市民理解が得られていないということです。例えば、よくご指摘いただく市バスの運転手の方の給与は、すでに4割近くカットされ、民間並になっています(経営難だから、もっとカットした方がいいというのは別の話として)。また、企業債の借り換えなど、専門的な取組みはそもそもご理解いただきにくいものです。

また、地下鉄の利用客が少ない時間帯を、もっと便数を減らした方がよいとの指摘をいただくことがあります。私もそのように思っていた一人ですが、実は、路線が単純で急行などもない地下鉄においては、便数を減らしても基本的には電気代の削減(1往復で約5000円、年間で170万円程度)しか出来ず、減便による利用客減のリスク、運輸局への届け出などのコストと比べるとあまり効果的ではないとされています。

しかしながら、市民に対する「経営努力の見える化」は必要不可欠であり、減便についても、その点では一定の効果があるかもしれません。

公益性の高い公営企業としては、経営という観点のみから考えることは出来ません。経営努力→市民理解というステップを踏まえた上で、検討を進めることを求めました。

 

次に、民間バス事業者とのバス停の共用について要望しました。

かつて、京阪バスのある系統について、京都駅付近で市バスとバス停が共用出来ないか、という要望をいたしました。その後、残念ながら共用は叶わず、更にコロナ禍の煽りを受け、結果としてその系統は廃止されることとなりました。

交通局も民間事業者もともに経営が苦しい中、「市民のあし」を守るという共通理念のもと、協力し合っていくことをあらためて求めました。(バス停の共用については実現した箇所もあるのですが、個別の事情があり、難しいケースが存在するのが実情です。)

 

最後に、スマートホンを使った乗車システムの研究について提案しました。

現在、京都市では京都独自のICカード導入の検討が進められていますが、日進月歩でデジタル化が浸透する中で、5年長くても10年のうちには、ICカードや紙の乗車証は少数派になり、スマートホンを使った乗車が多数派を占めるのではないかと考えます。実際、私は普段地下鉄等を利用する際にはスマホを改札機にかざしています。

また、スマートホンを利用した場合には、携帯端末から定期や一日乗車券などの企画乗車券を契約することも出来、市民はもとより、観光リピーターにも非常に便利です。

デジタル化やキャッシュレス化を取り巻く状況は、未だ未知数な部分も多く、またデジタル端末に不慣れな方への配慮もあることから、今後の動向は分かりませんが、時代の潮流をしっかり見極め、サービスを研究する必要性を求めて、約30分の質疑を終わりました。

産業、新型コロナ対策、観光と大きく3つの点から質問しました。

 

まずは産業について。現在、京都市は財政危機という大きな岐路を迎えています。1000年の都といわれる京都市ですが、もちろん1000年の間ずっと安寧であったわけではありません。近代では明治維新の後、より遡れば応仁の乱でしょうか、京の都は重大な危機を迎えました。

そのたび、危機から立ち直るための最も大きな原動力となったのは産業であったといえます。

たとえば明治維新期、東京奠都(てんと)により、火が消えたように落ち込んだ京の都において、今も山科を流れる琵琶湖疎水を建設し、日本で初めての発電、電車の運行と、産業革命を成し遂げ、まちの復興に寄与しました。現代の危機、財政危機を乗り切るためにも、産業の力が欠かせません。歳出改革は必須ですが、歳入増加策が無ければ収支の均衡を果たすことは出来ません。

コロナ禍で苦しむ、今ある企業を支えることはもとより、京都市において新たな産業創設に努めなければなりません。

これまでから、新たな産業創設の取組みとして、スタートアップやベンチャー支援に取り組まれてきましたが、行財政改革においては補助金等を一斉に見直しが行われることになります。

補助金を、自転車の補助輪に例えるなら、フラフラと安定しない駆け出しの時期を支えるのが補助金の本来の役割です。他方で、積極的に見直さなければならないのは、いつまでも補助輪をつけて走行しているような、いわば慢性的な補助金です。

スタートアップやベンチャー支援に資する補助金等はまさに補助金の本来の目的に合致するものですから、その効果・手法を検証しながら、引き続き注力していかなければなりません。

また、とはいえ予算は極めて限られる中なので、お金以外の支援を実施していかなければなりません。ベンチャー企業は技術・能力を有するものの、知名度や信用度に劣ることが課題となりやすいものです。京都市がベンチャー企業の技術や商品を起用、認定することで、いわゆる「ハク」がつき、事業の安定に結びつきます。例えば、市内のベンチャー企業等にコンペ形式で京都市が運用するアプリの企画・開発を委託すれば、結果として良いものが出来るとともに、直接金銭的な支援を行わずに企業を支援することが出来ます。今ある取組みをより効果的なものにするとともに、アイデアを出し合って更なる策を実施していかなければなりません。

 

続いて、新型コロナ対策についての要望です。決算年度に様々な事業者支援が行われましたが、感染の拡大状況の変化等により、減額補正などで事業予算の調整をしましたが、それでも一部では不用額が発生しています。事業の検証を進め、引き続き無駄なく効果的に支援策を実施することを求めました。

 

最後に、観光については、観光振興策のゼロベースの見直しが必要であると質問しました。京都観光を取り巻く状況は変遷を続けてきました。国内観光客が主であった時期には、閑散期対策が取り組まれましたが、インバウンドが急増したことで閑散期の影響は少なくなり、他方でオーバーツーリズムという市民生活との軋轢が課題になることで、近年ではラグジュアリー観光の振興などに取り組まれていました。その時期にあった観光振興計画が取り組まれてきましたが、コロナ禍という予期しない状況の変化により、計画の根本的な見直しが余儀なくされています。

今、京都観光を支える上で重要なことは、先に述べた事業者支援はもとより、市民・旅行者双方の安心・安全対策です。また、オーバーツーリズムによる国内での京都観光の負のイメージを払拭することも必要でしょう。観光客が激減した時期であるからこそ、あらためて観光客を迎えるための基盤作りをソフト・ハード両面で進めていくべきだと考えます。

他方で、この数日、宿泊事業者の方からは、緊急事態宣言が解除されただけで、かなり宿泊客が戻ってきていると耳にします。今後更に、国のGO TOキャンペーンや、府の観光促進事業が取り組まれるなか、京都市として単なる観光客の呼び込み事業を行うべきかどうかは、慎重に検討しなければなりません。

また、ごく限られた予算の中で、いかに効果的な情報発信を行うかという視点も求められます。情報媒体は日々変化を遂げており、ターゲットに見合った媒体を活用しなければなりません。また、京都市が自らオフィシャルサイトとしてHPを運用することの重要性は、とくに海外の方に向けては重要であるとされています。他方で、若い世代としては、行政からの情報発信に対して、「おもしろくない」と感じてしまうのも事実だと感じています。

それぞれの情報媒体によって、適切な発信方法があることも併せて指摘しました。

民主・市民フォーラム京都市会議員団は,議第1号および議13号から16号、一般会計予算、他4件について賛成の立場から、以下の点を求め、討論とします。

コロナ禍と、財政危機という2つの重要課題と向き合う2月市会となりました。その中で難しい予算編成となりましたが、コロナ対策と、行財政改革について、バランス感覚をもって取り組んだことを一定評価します。しかしながら、双方とも、市民・事業者に深刻な影響を与える課題であり、本市会を皮切りに、引き続き活発な議論が必要となります。

コロナウイルス感染症対策として、これまでからワクチン接種に対し寄せられてきた期待に応えられるよう、安全かつ円滑に事業を執り行うことを引き続き求めるとともに、追加補正された事業者支援について滞りなく実施することや、影響が長期化することで事業者が更なる困難に直面していることも踏まえ、今後もきめ細やかな支援が行き届くよう要望しておきます。加えて、収束後の京都経済の発展に向けて、新たな観光の在り方、新事業の創出支援等、積極的な取組みが求められます。

行財政改革については、財政状況の深刻さと、持続可能な行財政運営に向けた道筋の困難さがあらためて浮き彫りになりました。本市がこれまで様々に改革の取組みを進めてきたことは理解しておりますが、結果として現下の危機的な状況に至ることとなったことに対しては、真摯に反省する立場から市民に説明しなければ、市民理解は得られず、改革が暗礁に乗り上げることになりかねません。今後とも意義のある議論を行うために、本市におかれては一層、議会ならびに、市民に対し、十分な説明と、進捗の報告を行い、理解・協力の醸成を図ることを強く求めます。

また、財政破綻を回避するため、厳しい歳出の見直しが不可避となりますが、そのなかにあっても、子育て・教育ならびに福祉施策については、本市に「住む・働く」ことの魅力に繋がるものであり、削らざるを得ないという態度ではなく、いかに守ることが出来るかという姿勢で改革に取り組むことを求めます。

歳入増加の観点からも、若者・子育て世代の定住増など、都市の活力を高めていくことは重要ですが、市場原理にゆだねるだけでは実現できません。実効性のある都市計画のもと、景観や暮らしと調和したまちづくりとなることに期待いたします。

また、文化を基軸としたまちづくりの拠点となる京都市立芸術大学の移転整備事業については、本市の都市経営の根幹であり、絶対に失敗は許されません。今一度移転整備後を見据え、新たにまちづくり全体を統括するプロジェクト組織を立ち上げて万全の準備体制をつくり、文化を基軸としたまちづくりを力強く推進することを求めます。

公営企業の経営においても、難しい舵取りが求められています。

地下鉄事業における、烏丸前線への可動式ホーム柵設置の延期や、各種割引乗車券の抜本的見直し等、ならびに、市バス事業におけるダイヤ編成や、バス待ち環境の新規整備の延期等については、どちらも市民に丁寧に広報し、経営改善に取り組むことを求めます。今後、両事業とも「市民の足を守る」という至上命題のもと、厳しいながらも前向きな取り組みを期待します。

水道事業については、今後、来年度に限らず使用料の減収が予想されますが、安定した水道水の供給や配水管整備等、安全・安心を堅持しつつ事業を継続すること、下水道事業については、一般会計からの出資金の繰り入れ休止による21.7億円の不足を補うべく、今後、整備事業費の見直しが必要となりますが、下水道施設の長寿命化によって施設の不備が生じることがないよう、それぞれ求めます。

以上数点、そしてコロナ禍と財政危機がいたずらに市民・事業者の不安・不満に繋がらないよう引き続き全力の取組みを求めまして賛成討論とします。

3月18日、予算委員会での議論の締めくくりとなる市長総括質疑に立ちました。

局別の質疑で議論したなかで、とくに重点と考える内容について議論を深めます。

 

①行財政改革について

・まず質問したのは、行財政改革を議論する上で「市民のいのちと暮らしを守る」という言葉を用いることの危うさです。

もちろん、災害や今のコロナ禍から市民を守ることは京都市の重要な役割のひとつですが、行財政改革の対象からはそれらは原則除外されています。

改革、とくに歳出の見直しの対象となっている「市の独自性が強い施策」とはどういう施策か、先の予算委員会で質問しました。

いのちを守るということについては、憲法13、25条に則り国が責任を持つべき施策です。もちろん、市の独自施策に当てはまりません。

暮らしを守るということについては、言葉があいまいになってしまします。最低限の暮らしという意味では「いのち」と同じ意味になりますし、今の水準の暮らしという意味であるならば、市民負担に関わる改革は一切許されないという極端な議論になりかねません。

市の独自の施策は、より良く京都市に住んで、働いていただくための施策です。今ある独自施策が多くの市民のためになっていることは間違いありませんが、実施から数十年が経過することで、今の時代・ニーズにあった施策に変える必要があることも間違いありませんし、何より京都市の財政破綻が目前となる中で一定の歳出の見直しが必要であることも事実です。

過去の経過も重要ですが、今、そしてこれから京都市がどうあるべきか有意義な議論をする上で、「いのちと暮らし」という表現は、ヒステリックな議論に傾倒してしまう危険性があると指摘しました。

 

・次に、投資的経費について質問しました。

投資とは、将来の利益のために資材を投入することとされています。たとえば投資として株を買った人や会社は、株価の変動をいつも気にかけます。

一方で、公共における投資的事業においては、事業を実施するか否かという議論は真剣に語られますが、実施した後には下手をすると議論や施策の対象から放置されがちになります。

これから実施する事業はもとより、これまで多額の費用をかけた投資的事業、とくに念頭に置くべきは地下鉄東西線について、事業の効果として、沿線の発展が定住促進や固定資産税の増加として市政に返ってきているのか、検証と取組みが重要ではないかと質問しました。

全国1700以上の自治体のうち、政令市は20、地下鉄が走るのは10数自治体しかありません。地下鉄沿線・駅周辺という比類のない発展のポテンシャルを発揮出来るよう、引き続き提案を続けます。

 

②移住サポートセンター「住むなら京都」について

移住政策の「移住」が意味するところは、都市から地方への移住であり、全国の成功例も都市部ではなく小規模な市町村が殆どです。また、わざわざ移住政策を行うことの意義は、ピーアールしなければ知ることもなく、通常であれば住むために高いハードルがあるような地区において大きくなります。

その意味では、市内では北部山間地域における移住政策は必要でしょう。しかし、市内全般に押し並べての移住呼び込み政策というのは効果に疑問があります。

もちろん、放っておけば人口は減少するばかりですから、定住人口の増加策は重要です。総花的な移住サポートではなく、ターゲット(学生、子育て世代、テレワークによる都心からの流出、etc.)と地域(市内中心部、周辺部、北部山間地域etc.)を絞った取組みにすることが必要だと質問しました。

また、公民連携の必要性についても訴えました。たとえば同じ情報であっても行政から語られるのと、個人や企業から語られるのでは受け手のイメージが変わります。行政主導ではなく、民間活力を活かした定住人口増加策が必要です。

 

③市政協力委員について

市政協力委員について議論するときに同時に語られがちであるのが市民しんぶんの配布です。

コストの削減、配る方の負担軽減という視点から、ポスティング業者に委託すればいいのではという意見が一部あるのですが、私はこの意見には賛成ではありません。

コスト削減というのであれば、日進月歩でデジタル化が進むなかですから、デジタル版の市民しんぶんや広報への転換を図る方が有意義だと思います。どうしても紙で必要な方には、現在も行われているようにコンビニ等に設置することで補うのも一案でしょう。

重要なことは、地域と行政の協力関係を推進する存在です。そういう意味で市政協力委員が果たすことの出来る役割があるはずです。

ただ、負担ということについては考えなければなりません。市政協力委員が、市政と協力するのではなく、ただただ負担に感じられるのであれば意味がありません。

自治会・町内会、自治連合会、そして市政協力委員の運営は地域でそれぞれ、十会十色といったものです。

市政協力委員についても、担当件数などを市として定めるのではなく、地域にとって運用しやすい方法で担っていただく方が良いのではないかと質問しました。

予算特別委員会局別質疑5日目、総合企画局に対して質問しました。

 

①公民連携・課題解決推進事業(新規事業)について

京都市が抱える社会課題・行政課題を民間企業等の技術やノウハウ、ソリューション(問題解決方法)を活用して解決につなげる等、公民連携による好循環を生み出すべく来年度から計画されている事業について質問しました。(横浜市「共創フロント」、神戸市「Urban Innovation KOBE」、福岡市「mirai@」など他都市の事例をみると理解しやすいです。)

京都市の行政課題を提示するのはいいが、企業にとってのメリット、利益を確保しなければ積極的な協力が期待できないのではないかとの質問、

また、地域の細かな要望で行政では財政負担がし難い課題についても、ネーミングライツなど、民間企業等の協力で解決できるようマッチング出来ないか、という点について質問しました。

行政との協力は民間企業等にとっても望ましいケースが多々あります。本事業が効果を発揮出来るよう今後も注視したいと思います。

 

②移住サポートセンター「住むなら京都(みやこ)」について

移住政策とは、都市から地方への移住をターゲットにしているものが主流です。

京都は、東京都の比較でいえば地方ですが、政令市であり、センターの名称もみやこ(都)ですから都市でもあります。

北部山間地域を念頭に移住政策を掲げるのであれば「移住」という言葉がしっくりくるのですが、サポートセンターは都市部への転入も対応した総花的な事業になってしまっています。

移住政策は全国の自治体、とくに人口の少ない自治体が相当力を入れて取り組んでいます。

その中で、事業効果を上げるためには、ターゲット(子育て世代、学生、テレワークに伴う移住等)を絞ること、地域を明確にすること(北部山間地域、市内中心部、山科区はじめ市内周辺部等)が必要です。

その中で、ターゲットや地域によっては行政が主導して取り組むのではなく、①の事業のように民間企業等の主導・協働によって効果を発揮できるものもあるはずです。

今後、全国で人口減少が進むなか、京都市でも一定の減少はやむを得ません。しかしながら、転出する人口に対して、京都に住みたいと願い転入していただける人口を増やすため、より効果の高い広報活動等が必要になります。

 

③自治体システムの標準化・共通化に向けた調査

大型汎用コンピュータのオープン化事業に関連して質問しました。

今後、国の方針のもと各自治体がシステムを標準化していくなかで、自治体だけでなく「2025年の崖」ということが言われるなか、各企業においてもレガシーシステムの刷新が急務になり、デジタル関連の需要が高まります。一方で日本のデジタル人材は潤沢ではありません。

需要が急騰すれば、経費の高騰も警戒しなければならず、そもそも委託する事業者の選定にも困難する危険性もあります。このあたりの懸念について質問しました。

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