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市政報告2021年 夏号

民主・市民フォーラム京都市会議員団は,議第1号および議13号から16号、一般会計予算、他4件について賛成の立場から、以下の点を求め、討論とします。

コロナ禍と、財政危機という2つの重要課題と向き合う2月市会となりました。その中で難しい予算編成となりましたが、コロナ対策と、行財政改革について、バランス感覚をもって取り組んだことを一定評価します。しかしながら、双方とも、市民・事業者に深刻な影響を与える課題であり、本市会を皮切りに、引き続き活発な議論が必要となります。

コロナウイルス感染症対策として、これまでからワクチン接種に対し寄せられてきた期待に応えられるよう、安全かつ円滑に事業を執り行うことを引き続き求めるとともに、追加補正された事業者支援について滞りなく実施することや、影響が長期化することで事業者が更なる困難に直面していることも踏まえ、今後もきめ細やかな支援が行き届くよう要望しておきます。加えて、収束後の京都経済の発展に向けて、新たな観光の在り方、新事業の創出支援等、積極的な取組みが求められます。

行財政改革については、財政状況の深刻さと、持続可能な行財政運営に向けた道筋の困難さがあらためて浮き彫りになりました。本市がこれまで様々に改革の取組みを進めてきたことは理解しておりますが、結果として現下の危機的な状況に至ることとなったことに対しては、真摯に反省する立場から市民に説明しなければ、市民理解は得られず、改革が暗礁に乗り上げることになりかねません。今後とも意義のある議論を行うために、本市におかれては一層、議会ならびに、市民に対し、十分な説明と、進捗の報告を行い、理解・協力の醸成を図ることを強く求めます。

また、財政破綻を回避するため、厳しい歳出の見直しが不可避となりますが、そのなかにあっても、子育て・教育ならびに福祉施策については、本市に「住む・働く」ことの魅力に繋がるものであり、削らざるを得ないという態度ではなく、いかに守ることが出来るかという姿勢で改革に取り組むことを求めます。

歳入増加の観点からも、若者・子育て世代の定住増など、都市の活力を高めていくことは重要ですが、市場原理にゆだねるだけでは実現できません。実効性のある都市計画のもと、景観や暮らしと調和したまちづくりとなることに期待いたします。

また、文化を基軸としたまちづくりの拠点となる京都市立芸術大学の移転整備事業については、本市の都市経営の根幹であり、絶対に失敗は許されません。今一度移転整備後を見据え、新たにまちづくり全体を統括するプロジェクト組織を立ち上げて万全の準備体制をつくり、文化を基軸としたまちづくりを力強く推進することを求めます。

公営企業の経営においても、難しい舵取りが求められています。

地下鉄事業における、烏丸前線への可動式ホーム柵設置の延期や、各種割引乗車券の抜本的見直し等、ならびに、市バス事業におけるダイヤ編成や、バス待ち環境の新規整備の延期等については、どちらも市民に丁寧に広報し、経営改善に取り組むことを求めます。今後、両事業とも「市民の足を守る」という至上命題のもと、厳しいながらも前向きな取り組みを期待します。

水道事業については、今後、来年度に限らず使用料の減収が予想されますが、安定した水道水の供給や配水管整備等、安全・安心を堅持しつつ事業を継続すること、下水道事業については、一般会計からの出資金の繰り入れ休止による21.7億円の不足を補うべく、今後、整備事業費の見直しが必要となりますが、下水道施設の長寿命化によって施設の不備が生じることがないよう、それぞれ求めます。

以上数点、そしてコロナ禍と財政危機がいたずらに市民・事業者の不安・不満に繋がらないよう引き続き全力の取組みを求めまして賛成討論とします。

3月18日、予算委員会での議論の締めくくりとなる市長総括質疑に立ちました。

局別の質疑で議論したなかで、とくに重点と考える内容について議論を深めます。

 

①行財政改革について

・まず質問したのは、行財政改革を議論する上で「市民のいのちと暮らしを守る」という言葉を用いることの危うさです。

もちろん、災害や今のコロナ禍から市民を守ることは京都市の重要な役割のひとつですが、行財政改革の対象からはそれらは原則除外されています。

改革、とくに歳出の見直しの対象となっている「市の独自性が強い施策」とはどういう施策か、先の予算委員会で質問しました。

いのちを守るということについては、憲法13、25条に則り国が責任を持つべき施策です。もちろん、市の独自施策に当てはまりません。

暮らしを守るということについては、言葉があいまいになってしまします。最低限の暮らしという意味では「いのち」と同じ意味になりますし、今の水準の暮らしという意味であるならば、市民負担に関わる改革は一切許されないという極端な議論になりかねません。

市の独自の施策は、より良く京都市に住んで、働いていただくための施策です。今ある独自施策が多くの市民のためになっていることは間違いありませんが、実施から数十年が経過することで、今の時代・ニーズにあった施策に変える必要があることも間違いありませんし、何より京都市の財政破綻が目前となる中で一定の歳出の見直しが必要であることも事実です。

過去の経過も重要ですが、今、そしてこれから京都市がどうあるべきか有意義な議論をする上で、「いのちと暮らし」という表現は、ヒステリックな議論に傾倒してしまう危険性があると指摘しました。

 

・次に、投資的経費について質問しました。

投資とは、将来の利益のために資材を投入することとされています。たとえば投資として株を買った人や会社は、株価の変動をいつも気にかけます。

一方で、公共における投資的事業においては、事業を実施するか否かという議論は真剣に語られますが、実施した後には下手をすると議論や施策の対象から放置されがちになります。

これから実施する事業はもとより、これまで多額の費用をかけた投資的事業、とくに念頭に置くべきは地下鉄東西線について、事業の効果として、沿線の発展が定住促進や固定資産税の増加として市政に返ってきているのか、検証と取組みが重要ではないかと質問しました。

全国1700以上の自治体のうち、政令市は20、地下鉄が走るのは10数自治体しかありません。地下鉄沿線・駅周辺という比類のない発展のポテンシャルを発揮出来るよう、引き続き提案を続けます。

 

②移住サポートセンター「住むなら京都」について

移住政策の「移住」が意味するところは、都市から地方への移住であり、全国の成功例も都市部ではなく小規模な市町村が殆どです。また、わざわざ移住政策を行うことの意義は、ピーアールしなければ知ることもなく、通常であれば住むために高いハードルがあるような地区において大きくなります。

その意味では、市内では北部山間地域における移住政策は必要でしょう。しかし、市内全般に押し並べての移住呼び込み政策というのは効果に疑問があります。

もちろん、放っておけば人口は減少するばかりですから、定住人口の増加策は重要です。総花的な移住サポートではなく、ターゲット(学生、子育て世代、テレワークによる都心からの流出、etc.)と地域(市内中心部、周辺部、北部山間地域etc.)を絞った取組みにすることが必要だと質問しました。

また、公民連携の必要性についても訴えました。たとえば同じ情報であっても行政から語られるのと、個人や企業から語られるのでは受け手のイメージが変わります。行政主導ではなく、民間活力を活かした定住人口増加策が必要です。

 

③市政協力委員について

市政協力委員について議論するときに同時に語られがちであるのが市民しんぶんの配布です。

コストの削減、配る方の負担軽減という視点から、ポスティング業者に委託すればいいのではという意見が一部あるのですが、私はこの意見には賛成ではありません。

コスト削減というのであれば、日進月歩でデジタル化が進むなかですから、デジタル版の市民しんぶんや広報への転換を図る方が有意義だと思います。どうしても紙で必要な方には、現在も行われているようにコンビニ等に設置することで補うのも一案でしょう。

重要なことは、地域と行政の協力関係を推進する存在です。そういう意味で市政協力委員が果たすことの出来る役割があるはずです。

ただ、負担ということについては考えなければなりません。市政協力委員が、市政と協力するのではなく、ただただ負担に感じられるのであれば意味がありません。

自治会・町内会、自治連合会、そして市政協力委員の運営は地域でそれぞれ、十会十色といったものです。

市政協力委員についても、担当件数などを市として定めるのではなく、地域にとって運用しやすい方法で担っていただく方が良いのではないかと質問しました。

予算特別委員会局別質疑5日目、総合企画局に対して質問しました。

 

①公民連携・課題解決推進事業(新規事業)について

京都市が抱える社会課題・行政課題を民間企業等の技術やノウハウ、ソリューション(問題解決方法)を活用して解決につなげる等、公民連携による好循環を生み出すべく来年度から計画されている事業について質問しました。(横浜市「共創フロント」、神戸市「Urban Innovation KOBE」、福岡市「mirai@」など他都市の事例をみると理解しやすいです。)

京都市の行政課題を提示するのはいいが、企業にとってのメリット、利益を確保しなければ積極的な協力が期待できないのではないかとの質問、

また、地域の細かな要望で行政では財政負担がし難い課題についても、ネーミングライツなど、民間企業等の協力で解決できるようマッチング出来ないか、という点について質問しました。

行政との協力は民間企業等にとっても望ましいケースが多々あります。本事業が効果を発揮出来るよう今後も注視したいと思います。

 

②移住サポートセンター「住むなら京都(みやこ)」について

移住政策とは、都市から地方への移住をターゲットにしているものが主流です。

京都は、東京都の比較でいえば地方ですが、政令市であり、センターの名称もみやこ(都)ですから都市でもあります。

北部山間地域を念頭に移住政策を掲げるのであれば「移住」という言葉がしっくりくるのですが、サポートセンターは都市部への転入も対応した総花的な事業になってしまっています。

移住政策は全国の自治体、とくに人口の少ない自治体が相当力を入れて取り組んでいます。

その中で、事業効果を上げるためには、ターゲット(子育て世代、学生、テレワークに伴う移住等)を絞ること、地域を明確にすること(北部山間地域、市内中心部、山科区はじめ市内周辺部等)が必要です。

その中で、ターゲットや地域によっては行政が主導して取り組むのではなく、①の事業のように民間企業等の主導・協働によって効果を発揮できるものもあるはずです。

今後、全国で人口減少が進むなか、京都市でも一定の減少はやむを得ません。しかしながら、転出する人口に対して、京都に住みたいと願い転入していただける人口を増やすため、より効果の高い広報活動等が必要になります。

 

③自治体システムの標準化・共通化に向けた調査

大型汎用コンピュータのオープン化事業に関連して質問しました。

今後、国の方針のもと各自治体がシステムを標準化していくなかで、自治体だけでなく「2025年の崖」ということが言われるなか、各企業においてもレガシーシステムの刷新が急務になり、デジタル関連の需要が高まります。一方で日本のデジタル人材は潤沢ではありません。

需要が急騰すれば、経費の高騰も警戒しなければならず、そもそも委託する事業者の選定にも困難する危険性もあります。このあたりの懸念について質問しました。

予算特別委員会局別質疑4日目、文化市民局に対して質問しました。
①地域コミュニティにおける新しいつながり創出支援事業
コロナ禍でもICTツール(LINEやZoomなど)を使って、自治会・町内会活動を活性化するための事業です。
私から確認したのは、地域コミュニティの強みというのは「遠くの親戚より近くの他人」ということであって、コロナ対策として「人と会ってはいけない」というメッセージ発信になってはいけないということです。
ICTを活用して「便利に効率的に」活動出来るというための取組みになるよう質問しました。
②市政協力委員について
市政協力委員になっていただく方の動機づけについて質問しました
たとえば先日、一般質問をした消防団であれば、
1つは、分かりやすい役割があり、自分の地域を火災から守るという意識から、やりがいを感じることが出来ること。
もう1つは、各分団が苦労しながらも地域で新たな担い手を確保するために精力的な勧誘活動に取り組んでいる。
この2つが担い手の確保に結びついていると思います。
しかしながら、市政協力委員について考えると、2つとも乏しいと言わざるをえません。
それであれば、重要になってくるのは活動の報酬です。
現在、市政協力委員の報酬は平均約1万4千円(年)です。
この額では、報酬はあるものの、奉仕活動であるという意識の方が強くなり、望まずして市政協力委員に任命された方(自治会・町内会の役との兼職など)にとっては市民しんぶん配布などが負担と感じられます。
大事なのは、負担ではなく対価、報酬であるという意識の変化だと思います。
とはいえ、厳しい財政状況のなか、単純に報酬を引き上げることは適当でありません。
私から提案したのは、担当件数を増やすことです。報酬は配布する新聞の数で決まるので、単純に2倍配れば報酬も2倍、10倍配れば10倍です。ちなみに、一部配布した際の報酬は、ポスティングのアルバイトと比べれば割のいいものであるはずです。年に十数万の報酬があれば必然的に意識は変わります。
私も昨年、町内会の組長として市民しんぶんを配布しましたが、少ない件数でも月に2度配るのは一定の負担感がありますし、報酬は殆どありません。かえって、一度にたくさん配布することで効率もあがり、時給換算すればそれなりの報酬を得ることも出来るのではないでしょうか。
何より、自分が市政協力委員であるという責任感と意識をもって活動していただく方が増えることで、地域と行政が連携して、先のICT推進など、地域の活性化にも寄与できるのではないでしょうか。
昭和28年からの制度であり、一朝一夕の改革は難しいと感じながらも、来年度は自身で市政協力委員を努めますので、経験も活かして質問に変えたいと思います。
③地域体育館のキャンセルについて
最後に要望したのは、地域体育館を使用した定例の大会等について。
緊急事態宣言が解除されたので、現在は年間予約はキャンセル料がかかります。
大会主催者としては、大会開催には参加者の理解が得がたいケースもままあり、難しい判断や、キャンセル料負担に頭を悩ましておられます。
市全体として宣言解除後のイベント等の方針について、キャンセル料の補填や、一定のメッセージ発信を行うことなどを要望しました。
予算局別委員会3日目、環境政策局に対して質問しました。
①使い捨てプラスチックゴミ削減推進事業について
ブラスチックゴミの削減は重要ですが、コロナ禍で困窮する飲食店にとっての唯一の希望といえるのがテイクアウト事業です。
すでにレジ袋の有料化にもご協力いただいている事業者に対し、更にプラスチック削減の呼びかけをすることが冷や水を浴びせることにならないように、現実的な削減事業推進が重要であると指摘しました。
②指定ゴミ袋の有料化財源について
平成18年からゴミ袋が有料化され、捻出された財源は、ゴミの減量、地球温暖化対策、まちの美化の3つの目的に限り使用すると定めて運用されています
厳しい財政状況のなか、有料化財源が適切に使われているか、また十数年が経過するなかでの社会的な変化を適切に見極めているか、について質問しました。
財源の活用については、毎年ゼロベースで見直しを加えていることや、カラス避けネットの貸し出しなど市民周知にも努めているとの答弁や、現在のところ、活用事業の3つの方針を見直す方針はないものの、今後の社会状況も踏まえてしっかり考えていく等々の答弁がありました。
③指定ゴミ袋のキャッシュレス決済について
指定ゴミ袋の販売事業者のなかには、現金のみでの対応となっているところも存在します。キャッシュレス化が急速に進展するなか、利便性の確保のため、非対応となっている事業者に対しての呼びかけなどを行うことについて質問・要望しました。

令和3年2月市会・予算局別委員会2日目(行財政局)、行財政改革について質問しました。

 

「行財政改革について考える①」では、京都市が財政再生団体に転落した場合のリスクについて書きましたが、今回まず質問したのは「財政再生団体に転落した場合、京都市職員に与える影響は?」ということです。

答弁について簡単にまとめると、「唯一の財政再生団体である夕張市では、転落以前と比べて給与水準が約6割、職員数も約6割に落ち込んでいる」とのことです。

もちろん、自治体の規模が全く違うので同等の影響が発生するわけではありませんが、職員にとっても財政再生団体転落は絶対に避けなければならないという認識は変わらないはずです。

市民サービス等を削るなど、負担増が発生することは、対象となる市民にとっては納得しがたく、我々議員にとっても賛成はしがたい…。そこが改革(なかでも歳出減)を進める難しさです。一方で、改革による負担増よりも、財政再生団体に陥った場合の負担増(国民健康保険料は3割増、保育料は4割増etc.)は深刻なものです。

市民にとっても、行政・職員にとっても絶対に避けなければならない共通の仮想敵といえる「財政再生団体の転落」と向き合い、いわば「敵の敵は味方」という認識のもと、行財政改革に対して理解・協力の醸成を図ることが出来るかが肝になります。

 

もう一つ質問で確認したのは、根本的なことです。見直しの対象となる「市の独自性の強い施策」とはどんな施策なのかということです。

しばしば、市民サービスの見直しに言及されると〝市民の命と暮らしに関わる〟という議論になることがあります。もちろん、施策の見直しによる影響は注意深くみていかなければなりませんが、生きるか死ぬかの二元論的でヒステリックな議論になってしまうのは有意義ではありません。

国の制度が十分かは国会で十分議論いただくとして、憲法25条で生存権保障が掲げられており、「文化的な最低限度の生活」を保障するのは国の責任です。実際、どの自治体でも実施されるべき施策には国の交付税を多く用いることが出来、「市の独自性の強い施策」とは簡単にいえばそれ以外の施策です。

「市の独自性の強い施策」は原則的に、市民サービスを〝より〟充実して住みやすいまちづくりに寄与する施策や、都市の将来の発展のための先行投資などになります。簡単に考えると、住む人、働く人にとって他の自治体より魅力的な京都市づくりのための施策ということだと思います。

今ある「市の独自性の強い施策」が、魅力的な京都市づくりに寄与していることは間違いありません。しかしながら、昭和20年代というのは極端な例ですが、昭和40、50年代に創設された施策は当時の社会背景や人口比率、ニーズに基づいて設計されているため、現在の状況には合わないものが多々あるのは間違いありません。

そのような施策について見直し、今後の重点的に求められる施策(教育、子ども・子育て、福祉・健康促進、まちのブランディングetc.)に再配分することで、歳出は減らしながらも、京都市の魅力を減じない改革が理想です。

 

京都市の財政を考える上での理想について書いたものの、委員会での質疑で明らかであるのは現在の、とくに新型コロナウイルス感染症の影響を受けた歳入状況では、歳入=歳出となるような本来あるべき財政状況にもっていくのは困難であるとのことでした。

歳入を増やしていかなければ、歳出減があまりに大きくなり、市民生活への影響が深刻になるということです。最低限の保障は国で、というのはもちろんですが、他自治体より市民サービスが大幅に悪化すれば、急激な人口流出など京都市としても耐え難いダメージになり得ます。

 

歳入増に向けた取組みは様々ありますが、コロナ禍の終息も含め、中長期間を要するものが多くなります。

私からは今後、これまでの投資事業(たとえば地下鉄東西線など)の効果を税収増として回収するための施策について質問を続けていきます。

民主・市民フォーラム京都市会議員団は,議第180号に賛成の立場から、事業の執行に際し以下の点を求め、討論とします。

昨年4月7日、国において最初の緊急事態宣言が発出され、同月16日には本市を含み全国に対象範囲が拡大されました。1ヶ月半後の5月25日に、緊急事態宣言が解除されたものの、昨年末からの全国的な感染拡大を発端に、本日まで2度目となる緊急事態宣言が継続されており、予断を許さない状況が続いています。

本市においても、昨年1月から9月までに約1200人が感染し、その後、10月から今日までに約4.5倍の5100人増加、感染者は累計6300人を超える状況にあり、この状況を打開するべく、かねてから1日も早いワクチン接種が求められてきました。

ワクチン接種が安全・迅速に行われる上で各自治体が担う役目は大きく、本市においても国・府・医療機関とも連携を密にしながら、主体性をもって、出来る限り多くの市民に滞りなく実施されるよう、綿密かつ柔軟な体制を整えることが求められます。

そのためには、適正なワクチン確保と輸送・保管、かかりつけ医による個別接種を可能とするための協力の呼びかけ、集団接種に従事いただく医師・看護師の確保による実施体制の強化、広く市民に利用しやすい予約システムの構築、コールセンターの充実、個人情報の厳格な管理など必要措置を講じるとともに、ワクチン摂取が努力義務とされる対象者のうち、接種に後ろ向きな方にもよりご理解が進むよう、利便性の高い集団接種会場の選定、ワクチンの安全性・有効性・免疫の継続性など情報開示を丁寧に行い、市民や市会への説明責任を果たすため万全を期すこと、何より、市民ならびに京都経済から新型コロナウイルスによる不安や影響を1日も早く払拭できるよう引き続き全力で取り組むことを求め、賛成討論とします。

ご清聴ありがとうございました。

令和3年1月12日、初の総務消防委員会が開催されました。
私から質問した内容をご報告しながら、京都市の行財政改革のポイントについてお伝えしたいと思います。

■迫る財政破綻~財政再生団体への転落~

京都市の財政はこれまでから危機的な状況が懸念されてきました。その象徴的な措置といえるのが、「公債償還基金の取り崩し」です。
近年では、毎年350億円程度の予算不足が発生していましたが、その不足分について、国からの交付税等でも穴埋め出来ない分を補うために行われてきたのが「公債償還基金の取り崩し」です。
公債償還基金は最も簡単にいえば「借金を返すために貯めているお金」です。借金(京都市の発行した市債)を返済するための基金を、毎年の予算不足を補うために取り崩しているので、
では借金の返済はどうするの?その公債償還基金すら無くなったときはどうなるの?
という疑問が浮かぶと思います。

 これまで、取り崩しを今のペースで毎年続けた場合には、約10年で危険な水準になると報告されてきました。ところが、来年度の予算については新型コロナウイルス感染症の影響により、約500億円不足するということが試算されており、この更なる予算不足を公債償還基金の取り崩しで補った場合には、10年どころか、5年で基金の枯渇に陥るということが新たに報告されました。

 併せて、公債償還基金が枯渇して、更に1・2年予算不足の状況が続けば、京都市が財政再生団体に転落することが確認されました。これが京都市に迫る危機の正体といえます。

 現在、全国の自治体で唯一、夕張市が財政再生団体となっています。財政再生団体は企業でいうところの倒産(正確にはその一歩手前)の状態ですが、自治体がここに陥ってしまうと様々な弊害が発生します。その中で、住民に最も大きく関係するのが、自治体の独自施策を全て中断しなければならないことです。京都市では年間1400億円以上かけて独自施策を行っていますから、それらが全て無くなった場合には、子育て・医療・年金など、あらゆる面で大幅な負担増、サービス低下が発生します。

 しかし、財政再生団体に陥った場合の悪影響はまだまだ止まりません。この点が私から委員会において確認したところです。

 つまり、大幅な市民生活の負担増、サービス悪化、更には事業者に対しても様々な悪影響が発生した先には、市民、事業者の京都市離れが起こります。

 これから結婚し、子育てをする世代は、新たな住まいを探す際に、間違いなく財政再生団体となった京都市を敬遠し、他の自治体に移住します。企業や事業者もより有利な環境の自治体に本拠地を構えることとなるでしょう。

 市民、事業者の京都市離れが進めば当然、市税収入は悪化し、更に財政は厳しいものになるという負のスパイラルが続いていくことになり、財政再生への道のりは非常に厳しいものになる、というよりも、財政再生団体に転落すれば現状では再生は不可能に近いのではないか、とすら思わざるを得ません。

 このまま京都市の財政が悪化し、財政再生団体となれば、千年の都である京都が我々の代で終わってしまうことになる。ここまでの強い危機感を持って、財政健全化に臨まなければならない。そして、市役所はもとより、市民ともこの危機感を説明、共有し、財政の根本的な改善に努めていかなければならない、というのが今後の改革に向けての大前提となるポイントだと思っております。

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